HAYNES® 233® 合金
主な特徴
HAYNES®233®合金は、最高 2100℉(1149℃)、あるいはそれ以上の温度での優れた耐酸化性と卓越したクリープ 強度を合わせ持った新しい Ni-Co-Cr-Mo-Al合金で、このような特性の組み合わせを達成できる加工容易な合金 は、これまでありませんでした。この合金の並外れた耐熱性は保護アルミナ層の形成によって得られ、一方、高ク リープ強度は固溶および炭化物強化の結果です。さらに、中間温度用途での使用に対してより強度を高めるため に、この合金は、熱処理によって時効硬化させることができます。最後に、この合金は、熱間加工性、冷間成形性 および溶接性が良好であるため、従来の方法を用いて容易に加工することができます。可能性のある用途には、 航空用および産業用ガスタービンの高温ガス部品、産業用加熱設備およびセンサー、新興テクノロジー市場にお ける様々な構造部品があります。工場製品から得られた初期試験結果を以下に示します。
この製品は、薄板、厚板、ビレット、丸棒、ワイヤ、等の様々な形態で提供可能です。ご要求があれば、サンプル材料を提供できます。233TM 合金の詳細情報が必要な場合は、Keith Kruger までお電話(765)456-6098)、またはメール(kkruger@haynesintl.wpcomstaging.com)をお願いします。
*この合金に関して技術的なご質問がある場合は、当社の技術支援チームにご連絡ください。
標準組成
Weight %
Weight % | |
Nickel | 48 (Balance) |
Chromium | 19 |
Cobalt | 19 |
Molybdenum | 7.5 |
Titanium | 0.5 |
Aluminum | 3.3 |
Iron | 1.5 max. |
Manganese | 0.4 max. |
Silicon | 0.20 max. |
Carbon | 0.1 |
Boron | 0.004 |
Tantalum | 0.5 |
Tungsten | 0.3 max. |
Yttrium | 0.025 max. |
Zirconium | 0.03 |
耐酸化性
2100℉(1149℃)の空気中で1,008時間-1週間サイクル
合金 | メタルロス | 平均酸化層厚さ* |
mils/side (μm/side) | mils/side (μm/side) | |
214® | 0.1 (3) | 0.5 (13) |
233® | 0.2 (5) | 0.5 (13) |
230® | 1.2 (30) | 4.4 (112) |
617 | 1.0 (25) | 5.2 (132) |
X | 3.6 (91) | 6.1 (155) |
*平均酸化層厚さ=メタルロス+内部酸化深さ
溶体化処理
材料特性
密度 |
0.296 lb/in3 |
8.18 g/cm3 |
溶融範囲 | 2422 – 2532°F | 1328 – 1389°C |
ガンマプライムのソルバス温度 | 1767°F | 964°C |
クリープ強度
1% のクリープを生じる時間の比較 (薄板)
物理特性
温度 (°F) | 比熱 (BTU/lb-°F) | 熱伝導率 (BTU-in./ft2-hr.-°F) | 温度拡散率 (ft2/h) | 電気抵抗 (microhms-in.) | 平均熱膨張係数 (min/in-°F) |
1000 | 0.127 | 125 | 0.162 | 53.5 | 7.5 |
1200 | 0.131 | 138 | 0.173 | 54.4 | 7.8 |
1400 | 0.135 | 153 | 0.187 | 53.8 | 8.2 |
1600 | 0.137 | 148 | 0.177 | 52.5 | 9 |
1800 | 0.139 | 157 | 0.185 | 51.3 | 9.7 |
2000 | 0.142 | 166 | 0.193 | 51.5 | 10 |
温度 (°C) | 比熱 (J/kg-°C) | 熱伝導率 (W/m-°C) | 温度拡散率 (cm2/s) | 電気抵抗 (microhms-cm) | 平均熱膨張係数 (mm/m-°C) |
500 | 526 | 17.6 | 0.043 | 135 | 13.4 |
600 | 541 | 19.1 | 0.0407 | 137 | 13.8 |
700 | 555 | 21 | 0.0446 | 138 | 14.4 |
800 | 566 | 21.8 | 0.0486 | 136 | 15.3 |
900 | 575 | 21.7 | 0.0481 | 133 | 16.6 |
1000 | 584 | 22.9 | 0.0501 | 130 | 17.6 |
引張特性(時効硬化後)
温度 | 0.2% 耐力 | 極限引張強度 | 伸び | |||
°F | °C | ksi | MPa | ksi | MPa | % |
RT | RT | 112.9 | 778 | 172.2 | 1187 | 27.3 |
1000 | 538 | 102.2 | 704 | 147 | 1014 | 25.8 |
1200 | 649 | 95.5 | 658 | 156.6 | 1079 | 25.5 |
1400 | 760 | 97.4 | 671 | 116.5 | 804 | 27.4 |
1500 | 816 | 82 | 565 | 92.3 | 637 | 21.6 |
免責事項
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Haynes Internationalは、本パンフレットに記載されているデータの精度・正確性を保証するために妥当な努力を払っておりますが、データの精度、正確性、あるいは信頼性について、いかなる表明も保証もいたしません。すべてのデータは一般的な情報のみであり、設計上のアドバイスを提供するものではありません。ここに開示されている合金特性は、主にHaynes International、Inc.によって行われた作業に基づいており、場合によっては公開文献の情報によって補足されているため、そのような試験の結果のみを示すものであり、保証最大値または最小値と考えてはなりません。実際の使用条件で特定の合金を試験して特定の目的に対する適合性を判断するのはユーザーの責任です。
特定の製品に含まれる特定の元素濃度とその潜在的な健康への影響については、Haynes International、Inc.が提供する安全データシートを参照してください。特記のない限り、すべての商標はHaynes International、Inc.が所有しています。