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プラズマアーク溶接 (PAW)

プラズマアーク溶接(PAW)プロセスは、非消耗性タングステン電極と加工対象物との間の収縮アークを利用するガスシールド溶接です。移行性アークは、高いエネルギ密度とプラズマジェット速度を保有しています。溶融モードおよびキーホールモードと呼ばれる 2つの異なる溶接モードがあります。溶融モードは、より低い溶接電流を利用し、GTAW で形成されたものと同様の溶融池を生成し、それにより、アーク下の加工対象材料の一部が溶融します。キーホールモードで は、より高い溶接電流を利用し、アークが加工対象材料を完全に貫通して、接合部厚さを貫く同心円状の穴を形成します。溶融した溶接金属は、トーチが加工対象物をトラバースするときにキーホールの後ろで凝固します。溶融池のシ ールドは、トーチオリフィスから放出されたイオン化プラズマガスによって提供され、補助供給源からのシールドガスで補充されます。PAW プロセスは、溶加金属添加の有無にかかわらず利用することができます。

PAW の収縮アークは GTAW に比べてより大きな溶融深さを可能にするので、約 0.125〜0.3 インチ(3.2~7.6 mm)の厚さ範囲の Ni / Co 基材料の自生溶接(すなわち、溶加金属を使用しない溶接)に対して潜在的に有利です。これに対して、典型的には、約 0.125 インチ(3.2 mm)より厚い材料の GTAW には溶加金属が必要です。I 型溶接継手は、厚さ約 0.3 インチ(7.6 mm)まで使用できます。PAW では広範囲の厚さの溶接が可能ですが、0.125〜0.3 インチ(3.2〜7.6 mm)の範囲外の厚さに対しては、通常は他の溶接方法でより良い結果が得られます。継手の厚さが 0.3 インチ(7.6 mm)を超える場合は、最初のパスに自生キーホール溶接を使用し、続いて溶加金属を用いた非キーホール(溶融)PAW を使用することができます。GTAW のような他の溶接方法 は、2 回目以降のパスにも使用できます.

PAW 溶接の電気極性は、直流電極負(DCEN / "直流極性")でなければなりません。一貫したキーホ ール溶接を提供するためには、溶接電流、ガス流量、および運棒速度を適切にバランスさせる必要があります。不安定なキーホールは、溶融池に乱れを生じる可能性があります。アルゴンまたはアルゴン - 水素混合気は、通常、オリフィスガスおよびシールドガスとして使用されます。オリフィスガスは、浸透深さおよびプロファイルに強い影響を及ぼします。少量の水素(~5%)は、通常、自生キーホール溶接のためのアークエネルギーを増加させるのに十分であり、量が多いと、溶接金属にポロシティを生じる可能性があります。より厚い継手に対しては、キーホールを形成し始めるためにオリフィスガス流量を増やし、溶接電流をアップスロープさせる必要があるかも知れません。溶接の端部でキーホールキャビティを充填するために、オリフィスガス流量を減少させ、溶接電流をダウンスロープさせる必要があるかも知れません。キーホール溶接を行うためには、運棒速度が速くなるほど、より高い溶接電流が必要になります。過剰な運棒速度は、溶接止端部あるいは溶接ルート部近傍の母材が溶け込み、溶接金属で充填されないまま溝として残った、いわゆるアンダーカットを生じる可能性があります。溶接トーチは、加工対象物に対して縦方向および横方向の両方で本質的に垂直に保持し、溶接継手の中心線上にあるように保たなければなりません。この状態からわずかにずれても、溶接金属に不完全溶融の欠陥を生じる可能性があります.

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